中部財界は「工事進展の壁」川勝静岡県知事にこぞって怒り心頭かと思いきや、奥歯にものがはさまった言い分の者もいる。
2020年10月号 BUSINESS
2027年開業のリニア中央新幹線の環境対策を巡る静岡県とJR東海の対立が長期化し、「静岡工区の未着工問題」が決着しないことに対し、静岡県とJR東海の関係はいつ修復されるのか、名古屋経済界は日々気をもんでいる。期待される10兆円超の経済効果の先送りを心配しているのだが、一方で、「名古屋の経済界トップは足並みがそろっていないのでは」とささやく声も聞こえる。名古屋商工会議所の山本亜土会頭の発言は終始、経済界の声を反映している。リニア静岡工区の未着工問題に関して発表するコメントからは、もどかしさと憤りが読み取れる。静岡県の川勝平太知事とJR東海の金子慎社長が6月に行ったトップ会談に対するコメントでは、「トップ会談が実現し期待を持ったが、議論は平行線に終わったようで、率直に言って失望が大きい。(静岡工区)は一番難しく、しかも未知の工事区間であるので、何がどう ………
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