近く整理が始まる。中国映画史、日米中映画・演劇交流史の空白はどこまで埋まるか。
2020年10月号 LIFE
今年2月12日に生誕100年を、9月7日には没後6年を迎えた李香蘭こと山口淑子の遺品が生前から縁の深かった公益財団法人・川喜多記念映画文化財団(以下、川喜多財団。東京都千代田区)に寄託され、近く整理が始まることになった。山口淑子はその数奇な生涯を『李香蘭 私の半生』(新潮社)など3冊の自叙伝に残している。しかし、自叙伝では戦後に渡米してブロードウェイ・ミュージカル、ハリウッド映画に挑戦し、香港で4本の映画に主演した活躍は未だに詳らかにはなっておらず、資料が彼女の個人史ばかりか中国映画史、日米中映画・演劇交流史の空白を明らかにすることに期待が高まっている。今回、川喜多財団に資料が寄託されたのは山口淑子が1946(昭和21)年、川喜多長政とともに上海から日本に引き揚げ、鎌倉の川喜多邸に身を寄せた縁による。二人の出会いは1940年代の上海から始まる。1920(大正9) ………
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