号外寄稿(9月29日 06:30)
2020年10月号 DEEP
これまで経験したことのない巨大な台風や暴風雨が、何十年に一度ではなく、毎年、日本列島に上陸するようになった。ハザードマップにある浸水想定どおりの高さで地域を襲う悲劇が頻繁に起きている。今年7月、赤羽一嘉国土交通相は、不動産取引業者に対し、契約時に「水害リスク」の説明を義務化すると発表。自治体が作成している最新のハザードマップの提示を、宅地建物取引業法上の重要事項に追加し、8月28日施行した。ところが、事もあろうに東京を代表する文教都市・国立で、「水害リスク」を軽んじる事態が起きている。
東京・西部に位置する国立市は、その南側が多摩川に沿っている。甲州街道の南北に浸水想定0・5mの地域が広がり、多摩川に近づくと3m、また5mの地域も点在する。同市は、築50年になる学校給食センター建替えの候補地として、準工業地域の多摩川沿いに目をつけた(国立市の「洪水 ………
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