親会社の株式売却は既定路線だが、次期戦闘機開発がネックに。グループ再編は簡単ではない。
2020年11月号 BUSINESS
株式市場にとって日立製作所が株式の約53%を保有する日立金属の売却はもはや既定路線になっているが、意外な障害がある。安全保障の壁だ。ある防衛省関係者は「日立が売却するのは構わないが、相手は日本企業か日本のファンドでないと困る」と語る。売却話は年内にもまとまる見通しだが、成り行き次第では暗礁に乗り上げる可能性がある。政府は2035年ごろに退役する航空自衛隊の戦闘機「F2」後継機の開発を進める方針。ポイントは日本主導にするところで、近く開発の全体を統括するインテグレーション企業として三菱重工業と契約する方向で調整している。開発には三菱重工のほかIHI、川崎重工業、三菱電機などの国内勢だけでなく、米ロッキード・マーチン、ボーイング、ノースロップ・グラマン、英BAEシステムズ、ロールス・ロイスなどが参加する見通し。こうした顔ぶれを見ると国際共同開発のように映 ………
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