特捜部「Nuts偽計事件」立件へ

証券監視委の雪辱を晴らし、闇のフィクサーや不正取引の裏人脈を一網打尽にできるか。

2021年1月号 DEEP

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ドン・キホーテや「桜を見る会」で、東京地検特捜部の冬は例年以上に慌ただしい。だが、特捜部には片付けなければならない「宿題」が残っている。ジャスダック上場のハコ企業Nutsを巡る偽計事件である。2020年2月26日、証券取引等監視委員会はNutsが、19年2月に株価を高騰させる目的で虚偽の業績予想を開示したとして、金商法違反(偽計)容疑で家宅捜索。Nutsは3月に元検事を委員長とする外部調査委員会を設け、4月に帳簿上8億円あるはずの現金が存在しないことがわかった。6月に監視委はNutsに関与していた金融ブローカーの事務所を捜索するなどの動きを加速した。Nutsの旧社名はコモンウェルス・エンターテインメント。パチンコ・パチスロの版権ビジネスを営んでいた。16年頃には本業を縮小し、売上高はわずか2億円のハコ企業となっていた。そこへ乗り込んできたのが社長に就任した森田浩章である。

虚偽IRや粉飾の嫌疑

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