官邸から財務省に厳命が下った。「年末の税制改正でカジノをやれ」「外国人は非課税にしろ!」。
2021年2月号 BUSINESS
昨年12月に決まった2021年度の与党税制改正大綱。自民党税制調査会の甘利明会長は、21年度から始まる脱炭素や企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の支援税制を念頭に「課題解決に向かって誘導していく税制改正ができた」と自賛したが、影で潜り込ませた税制もある。将来、日本で建設する予定のカジノでの儲けについて、外国人は非課税にするというのだ。当初、与党や財務省が考えていなかったこの税制が急転直下で決まったのは、菅義偉首相らの厳命があったからだ。
政府は20年代半ばに国内でカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の開業をめざしている。カジノでの儲けの税制上の扱いは、カジノ利用者の訪日意欲や事業者の収益に直結する。このため、かねて事業者や自治体から注目されてきた。とはいえ開業は早くて4年後だ。与党や財務省の税制担当者は、昨年末の税制改正で議論をするつも ………
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