空室率急上昇! 都心オフィスの「需要蒸発」

都心5区の空室率が1年で急上昇。企業の大都市離れは世界的に不可逆な流れになっている。

2021年3月号 BUSINESS

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「多くの企業は大都市を離れ、本社を中堅都市に移す」“フランスの知性”ともいわれるヨーロッパの代表的知識人(元欧州復興開発銀行総裁)、ジャック・アタリ(77)は、新型コロナウイルス感染拡大後の世界を占った近著『命の経済~パンデミック後、新しい世界が始まる』(プレジデント社)の中で、ビジネス界の不可逆的な変化の1つとして、こう予測した。コロナ禍を機に、従業員の勤務形態を恒久的なテレワークに切り替える企業が増える一方、インフラ整備は十分だが、人口密度も不動産コストも高い大都市を去ることを躊躇しなくなると。

コロナ収束後も在宅勤務

アタリはコロナ以前からこの兆候が見られたと言い、実例として、米グーグルや米ウーバー・テクノロジーズが2018年以降、リトアニアの首都ヴィリニュスにオフィスを開設したほか、米IBMやスイス最大の銀行UBSがポーランド南部の古都クラクフに事業拠点を築いたこと ………

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