供給不足で「産業のコメ」に再び脚光。日米は自国生産復活と騒ぐが、実態はお寒い限り。
2021年6月号 BUSINESS
「半導体産業は大きな課題に直面しており、当社の独自戦略の重要さが一段と際立っている」。米インテルが4月下旬に開いた2021年1~3月期の決算説明会で、パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は自画自賛した。
「インテル入ってる」のキャッチコピーでおなじみのインテルは言わずと知れた半導体業界の雄だが、ここしばらくは精彩を欠いていた。「従業員との不適切な関係」を理由にCEOが辞任するなど経営の混乱が続いたことが理由のひとつだ。半導体業界の構造変化も背景にある。1990年代から開発や設計に特化したファブレスが台頭し、生産は外部のファウンドリー(受託生産会社)に任せる流れが強まった。ファウンドリーでは台湾積体電路製造(TSMC)が世界シェアの5割以上を握る「1強」として君臨し、半導体の性能を左右する微細化で先行した。インテルも創業以来の垂直統合を諦めて生産を委託 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。