サイバー産業育成のキーマンが中国に近いベンチャーにぞっこん。次官レースでの焦りか。
2021年7月号 BUSINESS
サイバー攻撃対応について、日本では官房に設置された内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が政府全体の司令塔、経済産業省が関連の産業・人材を育てていく役割を担っている。同省での担当がサイバーセキュリティ課長の奥家敏和氏だ。4年間その任にあり、キャリア官僚の在任期間としては異例の部類に入る。氏は安全保障技術調査・管理室長や安全保障貿易管理政策課長などを歴任。サイバー対策と安全保障に詳しい官僚として官邸からその存在が注目され、事務次官候補の一人との下馬評が漏れ伝わってくる。
警察庁の松本光弘長官は4月22日の記者会見で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)へのサイバー攻撃に関与していた中国共産党員を書類送検したことを受け、事件の背後に中国人民解放軍の関与がある可能性を示した。警察庁長官が公式の場で、外交問題に発展しかねないリスクをとって、人民解放軍を ………
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