東芝株主への圧力問題で名指しされた荒井勝喜氏が担当局長に栄進。「物言う株主」と死闘を演ずる。
2021年8月号 POLITICS
6月下旬、経済産業省の幹部人事は霞が関にいくつかの衝撃を与えた。第一の衝撃は、新原浩朗経済産業政策局長(1984年通商産業省入省)が、事務次官級の内閣官房成長戦略会議事務局長代理に昇格したことだ。女優・菊池桃子と結婚した新原氏は安倍前政権の官邸官僚の一人。「菅政権では冷遇される」と目されていたが、安倍晋三前首相とその補佐官だった今井尚哉氏(82年通産省入省)の口利きで次官級ポストを射止めた。そして、第二の衝撃は、東芝株主への圧力疑惑で「K2審議官」として名指しされた荒井勝喜総括審議官(91年通産省入省)が東芝など電機大手を所管する商務情報政策局長に栄進したことだ。荒井氏は菅義偉首相の信頼が厚い。東芝に出資する「物言う株主」と死闘を演じると見られる。東芝は17年に財務危機を免れるため、海外の投資家から6千億円の出資を受けた。その中には旧村上ファンド系の ………
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