「土俵の夢」潰す朝乃山厳罰

過度のコンプライアンス病に陥って、看板力士を潰したり、大関を易々と陥落させていいものなのか。

2021年8月号 DEEP [土俵の夢]

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新型コロナウイルスの感染拡大で2年ぶりとなった名古屋での大相撲七月場所が先日終わった。大阪や名古屋の本場所は北陸の人には身近なだけに富山県出身の大関朝乃山のいない土俵は気の抜けたビールのようだったかもしれない。「週刊文春」に書かれた、外出自粛中のキャバクラ通いが処分の理由だが、出場停止は大相撲ファンを度外視した判断としか思えない。処分は犯した行為に釣り合うべきで、あまりの厳罰は日本相撲協会(以下、協会)の打撃にもならないか。

東の正大関から三段目まで陥落

協会は6月11日、朝乃山にコロナ対策のガイドラインに違反し、三月場所前、同場所中、五月場所前に計10回、キャバクラへ通っていたとして、6場所の出場停止と6カ月の減給50%を科した。これにより東の正大関から三段目まで陥落するという。朝乃山は27歳。まさに全盛期を迎えようとする時に6場所すなわち1年も干されれば、再起不能の可能性も ………

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