さして実績もなく、5年前のクーデターで手を組んだ創業家、社外取締役から総スカン。
2021年10月号 BUSINESS
2021年2月期の純利益は前期比18%減、株価も上場来高値を記録した15年から2割近く安く推移。「勝ち組」の名を欲しいままにしてきたセブン&アイ・ホールディングス(HD)が振るわない。にわかに現実味を帯びてきたのが社長の井阪隆一が退任するという観測だ。
「社長に就任したのは16年。5年間務めているから、退任しても勇退と言えなくもない。ただ問題は本人はやる気満々なのに、周りの多くが『もういいよ』と思っている評価の低さにある」(セブン&アイ関係者)井阪に厳しい視線を向けるのが創業家の伊藤家と社外取締役だ。特にセブン&アイの指名委員会が「井阪の再任は難しい」とみているという。「因果応報なんだよ」。別の関係者がそう解説するのは、井阪が権力を掌握した経緯を踏まえてのことだ。改めて振り返ってみよう。セブン&アイはもともと、名誉会長の伊藤雅俊が1958年に設立したイト ………
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