河野太郎は仮に総理・総裁になれなくても、次への足場は必ず築ける。安倍政治の終わりは確実に始まっている。
2021年10月号 POLITICS [日本を前に進める?]
本誌7月号(6月21日発行)が掲載した「菅の次『河野スタンバイ』」の記事は、河野太郎ワクチン担当相をドキリとさせたに違いない。当時はまだ菅義偉首相の続投が、政局の本筋との見方が永田町の主流だった。首相の早期退陣を予期しているかのような観測は、閣僚として逆心の疑いを招くばかりで迷惑だったはずだ。しかし記事は、河野氏が新型コロナウイルスのワクチン政策をよそに、自民党総裁選を睨んだ著書執筆に余念がない裏の日常を根拠にしていたから、文句の付けようがなかったのだろう。はたして本は出た。『日本を前に進める』(PHP新書)。発売日は8月26日。菅氏が地元の横浜市長選で致命的な惨敗を喫した直後である。タイトルがそのまま総裁選のキャッチフレーズになったのだから、これが総裁選出馬を見越して準備したとみなされるのは当然だ。カラー印刷の立派な公約パンフも出馬表明会見時( ………
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