TSMC進出で「ソニー」高笑い

経済安保のため国内半導体工場を作るというが、ソニーが漁夫の利を得るだけだろう。

2021年12月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

TSMC(台湾積体電路製造)の日本への工場進出が決まった。日本政府は世界有数の半導体メーカーの誘致に成功したとし、その成果をことのほか強調する。だが実態はTSMCに大きく足元を見られた誘致で、日本政府は今後、数千億円もの補助金を支払う羽目になってしまった。もっとも今回の誘致で注目すべきはソニーグループと経済産業省の二人三脚。少なくとも世界的な供給不足が続く半導体の経済安全保障ではない。

「ソニーは絶対許さない」

「今回のTSMCの日本進出プロジェクトの最大のポイントはソニーが入っていることです。当の本人は目立たないようにしていますけれどね」。日本の電機業界に長く身を置く、ある大手設備メーカー幹部は、こう言って眉をひそめる。確かに今年に入ってメディアはTSMCの日本進出をさかんに報道してきたが、パートナーであるソニーについては歯切れが悪かった。ソニーが一貫して知らぬ存ぜぬの立場 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。