改憲の扉を開く「辻元ショック」

改憲勢力による「立憲包囲網」を打ち破るには、公明の穏健な「加憲」案を丸呑みするしかない。

2021年12月号 POLITICS

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「我々はどこへ向かっていくのでしょうか」――。立憲民主党の獲得議席が公示前を13下回る96議席にとどまり、共産党などとの共闘路線を「選挙目当ての野合」と糾弾した日本維新の会が3倍以上に躍進する結果となった今回の衆院選。投開票日(10月31日)の翌日、早朝から御礼のあいさつ回りに追われていた立憲民主の新人議員の1人は当選の喜びとともに、党の行く末への不安が滲む複雑な表情を浮かべつつ、有力支援者にこう語りかけたという。報道各社の情勢調査で「単独過半数割れ」の苦戦も予想されていた自民は公示前から15議席減にとどめ、安定した国会運営が可能な絶対安定多数(261議席)を確保。小選挙区では立憲民主が共産などと野党統一候補を擁立し「自民党が強い所でも接戦に持ち込めた」(枝野幸男前代表)が、一本化した213選挙区のうち立憲民主が勝利したのは全体の3割にも満たない54議席だっ ………

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