「反トラスト法三銃士」の登場で逆風は強まったかのようだが、最後に笑うのは巨大IT企業か。
2022年1月号 BUSINESS
「これまでに担当した訴訟や行動、発言を振り返ってみると、当社を対象とした案件を監督なさった場合、公平さや中立性を保てなくなる懸念があります」。米グーグルの弁護士が米司法省に書簡を送ったのは2021年11月19日のことだ。異例ともいえる厳しい調子で、ある人物を自社を対象とした訴訟対応から外すことの検討を求めた。
その人物とは弁護士のジョナサン・カンター氏。米国で反トラスト法(独占禁止法)の執行を担う機関のひとつ、司法省で次官補(反トラスト局長)に3日前に就いたばかりだった。同氏のこれまでの「顧客リスト」をひもとくと、米マイクロソフトや米ウーバー・テクノロジーズ、米ニューズ・コーポレーションといった企業が名を連ねている。いずれもグーグルとの間で係争案件を抱えたことがある企業で、「グーグルのような巨大IT(情報技術)企業のライバルの代理人を務めることで ………
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