「映画とは映画館で見るものだ」と主張し続けてきたスティーブン・スピルバーグですら手のひらを返す。
2022年2月号 LIFE
日本においてハリウッド映画がアメリカ文明のシンボルだった時代は終焉を迎えつつある。洋画の興行不振が続いているのだ。昨年の1位は「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」で興行収入36億円、2位が「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」で27億円だった。健闘した数字に見えるが、いずれも名の知れたシリーズもの。邦画の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が103億円、「名探偵コナン 緋色の弾丸」が76億円であることを考えると、物足りないのは明らかだ。なによりも問題なのは新たな大作で、どれもヒットの一つの目安である10億円を超えてこない。スターの不在、コロナ禍での配信大手の躍進など要因は多岐にわたるが、最大の問題は宣伝の不在だ。
「トップガン マーヴェリック」などハリウッド大作の公開延期が相次ぐ中、昨年10月公開の「DUNE/デューン 砂の惑星」(ワーナー・ブラザース映画配給 ………
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