原電の憂鬱は、自らの努力が及ばないところで、再稼働のハードルが高まっていること。
2022年3月号 DEEP
1月11日、茨城県の原子力産業を束ねる「茨城原子力協議会」が2年ぶりの新年パーティを水戸市内で開いた(昨年は新型コロナ禍で中止)。東海第二原発(東海村)を抱える日本原子力発電と日本原子力研究開発機構の幹部や、県内の首長、国会・地方議員らが顔を揃えたが、原電の村松衛社長の姿はなく、松井誠常務が代理出席した。例年、パーティ後には原電と原子力機構のトップ、そして東海村長が地元メディアの取材に答えるのが恒例で、今年も原子力東海機構の児玉敏雄理事長や山田修東海村長は応じた。一方、原電の松井常務は「感染防止」を理由に辞退。東海第二の再稼働が正念場を迎えたデリケートな時期でもあり、社長以外に喋らせて不用意な発言があってはまずいという判断かもしれないが、集まった記者たちには「逃げたな」という印象を残した。
原電の心境は分からなくもない。実際、経営上の至上 ………
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