今夏の参院選の結果次第では、「危機対応」重視の人選に、岸田首相が舵を切る可能性も……。
2022年4月号 BUSINESS
古今東西、長期政権の後継者は極めて難しい舵取りを迫られるものだ。ましてや前任のポリシーが一定の成果を上げ、なお評価する声もあるが、今や弊害の方が目立つという場面でのリリーフは言わずもがな。政治の世界で今、厳しさをかみしめているのが首相の岸田文雄であり、金融政策で存分に味わうことになるのは、その岸田氏の指名を受ける日銀の「ポスト黒田」だ。
2013年3月に就任した日銀の黒田東彦総裁(77)は、デフレ脱却へ2年で2%の物価上昇を目指すと宣言。国債を異例の規模で買い入れる異次元の金融緩和で大量のマネーを市場に供給し、日本経済を苦しめていた円高を退治して株高を演出した。「財政ファイナンス」の批判をものともしない姿勢で、機動的な財政政策やそれを下支えする大胆な金融政策を掲げた第2次安倍政権の経済政策「アベノミクス」の推進役として安倍長期政権をお膳立てした ………
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