「グリ森」消えぬ グリコ新社長・悦朗の「異様な個性」

社内は40年も社長を務めた父・勝久と母・美恵子の信奉者ばかり。御曹司が醸し出す雰囲気は、両親と全く異なる。

2022年4月号 BUSINESS

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江崎グリコは江崎悦朗代表取締役専務執行役員(49)が3月24日付で社長に就任し、江崎勝久社長(80)が代表権のある会長に就くと発表した。今年、創立100周年を迎えたのを機に交代を決めた。勝久氏が社長に就任して40年という節目の年でもあった。悦朗氏は勝久氏の長男で、グリコ創業者である江崎利一氏のひ孫にあたる。既定路線通りの禅譲だった。

好き嫌いで人事権を行使

悦朗氏は慶應大学総合政策学部を卒業し、サントリーなどを経て2004年、グリコに入社。08年に取締役執行役員、16年に代表取締役専務執行役員に就いた。関西企業はオーナー家同士の交友関係が密で、ある種のインナーサークルを形成している。子弟をインナーサークル仲間の会社に預け、極めて緩い丁稚奉公をさせるケースが多い。名ばかりの武者修行で、温室育ちのボンボン体質をたたき直す効果は無い。創業一族であっても有名上場企業の後を継ぐにはそれな ………

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