大阪地裁の画期的判決に非を認めた吉村府知事。学校現場の膿を切り出すメスとなるか。
2022年8月号 LIFE
教員の働き方改革を促す画期的な判決が6月28日、大阪地裁で出された。勤務時間外での部活指導や授業準備を「サービス残業」扱いすることは許されない――という内容だ。働いた分の賃金を支払うのは一般社会では常識だが、学校現場では法律の下で「非常識」が常態化。吉村洋文.大阪府知事も全面的に非を認め、府は控訴を見送って判決は確定した。果たして学校現場の膿を切り出すメスとなりうるか。原告は大阪府立高校教員の西本武史さん(34)。1か月100時間を超える過重な時間外労働の結果、適応障害を起こしたとして府を訴えていた。裁判長は訴えを全面的に認め、請求通り賠償金約230万円の支払いを命じた。判決によると、西本さんは大阪大学外国語学部を卒業後、電機メーカー勤務を経て2012年4月、教員に。16年に赴任した高校では、週18コマの世界史授業を持つ一方、クラス担任をし、ラグビー部顧問、卓 ………
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