国交省が赤字鉄道路線の整理に向けた布陣。カギを握るのは永田町屈指の「鉄ちゃん」といわれる斉藤鉄夫国交相だ。
2022年8月号 POLITICS
今年6月末に発表された国土交通省の幹部人事で、国交審議官だった藤井直樹が事務次官に昇格、旧運輸省のエースが想定通り事務方トップに就いた。その後任の国交審議官には鉄道・運輸機構の副理事長だった水嶋智が就任した。この2人には共通点がある。旧運輸省の花形部門である「鉄道局」の局長を務めた経験を持つことだ。省内では「長年放置されていた鉄道局の『パンドラの箱』をいよいよ開ける覚悟なのだろう」(幹部)という声が上がる。新型コロナの感染拡大で鉄道事業者はどこも苦境に立たされている。中でも厳しいのが地方の赤字ローカル線で、いよいよ切羽詰まった状況にある。国交省はこの状況を逆手にとって赤字路線問題を抜本的に解消するため、法改正を含めた大ナタを振るおうとしている。鉄道の主要指標の一つに「輸送密度」というものがある。1kmあたりの1日の平均利用者数を表すもので、少 ………
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