世界で全廃が進む、危険な化学物質を製造し続け、汚染の責任から逃げ回るダイキンと、何一つ報じない大手メディア。遂に敷地外排出を裏づける証拠を掴む。
2022年8月号 DEEP [動かぬ証拠]
2022年6月30日、私が手がけるシリーズ「公害PFOA」が、「PEPジャーナリズム大賞」(一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ主宰)を受賞した。本シリーズは、空調大手「ダイキン工業」がもたらす大阪での公害問題を報じている。「インターネット空間の力強いジャーナリズム」を選考する本賞において、審査委員長の林香里氏(東京大学大学院情報学環教授)は「審査員全員が調査報道として高く評価」したと述べた。
公害の原因である「PFOA(ピーフォア)」とは、有機フッ素化合物のひとつで、人工的に作られた化学物質だ。水や油をよく弾き、加工しやすい特性から、フッ素加工(デュポン社では「テフロン加工」)の「焦げ付かないフライパン」や炊飯器の内釜、防水スプレー、ハンバーガーの包み紙など、身近な生活用品に幅広く使われてきた。だが、PFOAは人体に悪影響をもたらす危険な物質 ………
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