入国政策で蚊帳の外「観光庁」は霞が関の映し絵

入国規制の緩和策をまとめたのは通称「ホシツ」。観光政策の要であるはずの観光庁は政策作りに呼ばれもしない悲哀。

2022年10月号 BUSINESS

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旧統一教会問題が炎上を続け、新型コロナ対策でも対応が後手に回り、岸田政権の支持率回復はおぼつかない。それでも「やってます感」を出そうと、政府は9月7日から入国者数の上限引き上げや外国人観光客の受け入れ拡大など水際対策を緩和した。目指すところは「G7並みの円滑な入国」だが、本来その旗振り役であるべき観光庁の「三流官庁」ぶりが霞が関で話題になっている。同庁は表向き「観光立国」の司令塔と位置づけられているが、所詮国土交通省の外局。だからヒト・モノ・カネ不足に慢性的に苦しむのは仕方がない。霞が関で憐れまれるのは、同庁が旗を振るべき政策で蚊帳の外にいることだ。「所管外なのでコメントできません」。観光庁長官を務める和田浩一は、8月19日の定例会見で水際対策の緩和に関する質問にことごとく言葉を濁した。諸外国から圧倒的に遅れている観光客の受け入れ体制の立て直 ………

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