米政府に巨額の補助金を出させることに成功。しかし足元の業績は見るも無残な数字が並ぶ。
2022年10月号 BUSINESS
8月9日、米ホワイトハウスの大統領執務室に隣接する庭園。大統領のジョー・バイデンが半導体業界への巨額の補助金を柱とする通称「CHIPS法」に署名する式典に先立ち、記念撮影に興じる一群がいた。輪の中心にいたのが米インテルの最高経営責任者(CEO)、パット・ゲルシンガーだった。
「米国が技術革新や製造で主導権を取り戻すために全力を尽くす」。式典が終わるとゲルシンガーは自らが中央に収まった写真と声明を公表した。複数の半導体メーカーが法案成立に合わせて投資計画を公表したが、多くは現行計画をなぞった内容だった。そんな中、現地に乗り込んだゲルシンガーの前のめりぶりが目を引いた。それもそのはずだ。CHIPS法に基づき5年間で半導体製造を中心に527億ドル(約7兆1千億円)の補助金を投じる計画だが、「最大の受益者はインテル」(証券アナリスト)との見方が一般的だ。なぜ、こう ………
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