白紙運動 人心離反の 「習近平王朝」

上海のウルムチ路では「封鎖をやめろ」の叫びが「共産党やめろ」「習近平やめろ」という反体制スローガンに変わった。

2023年1月号 POLITICS [「ゼロコロナ」の代償]

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14億人の国民大半が、ゼロコロナ政策による都市封鎖(ロックダウン)に辟易していた。きっかけがあれば、抵抗が燎原の火のごとく中国全土に広がるのは当然だった。発端となったのは、新疆ウイグル自治区の最大都市ウルムチでの高層住宅「吉祥苑」の火災(2022年11月24日夜、死傷者19人)だ。現場を撮影した動画には、燃え盛る建物から「扉を開けて!助けて!」と叫ぶ女性の声がはっきり捉えられていた。火災直後から翌日とみられる動画は、立ちはだかる警官隊を前に「何人死んだと思っている。お前ら良心が痛まないのか」という怒号や、「封鎖を解け!」と地元の役所に突入するウルムチ市民の姿を伝えていた。全国各地の封鎖現場で、住民を威圧してきた「大白(ダーバイ)」と呼ばれる白い防護服姿の治安関係者も、ここではただ木偶同然に突き飛ばされていた。火災の時点で、ウルムチ市内ではゼロコロナ ………

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