岸田の命取り 異様な「宏池会」執着

首相の唯一の軸といえば「宏池会」の本流意識だけ。宏池会議員の「ずれ」た意見に流され、財務省の「ずれ」た意向に流される。

2023年1月号 POLITICS [どうにも「岸田離れ」]

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11月22日午前、「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」座長の佐々江賢一郎(元駐米大使)から報告書を受け取った首相、岸田文雄は即座に関係閣僚と与党幹部を首相官邸に招集し、政府与党政策懇談会を開いた。報告書の内容を政府方針とすべく与党の了承を得ることが狙いだったが、報告書を一読した自民党政調会長、萩生田光一は厳しい口調で異議を唱えた。「この報告書には、防衛力強化の財源確保に向け、年末の税制改正大綱に増税方針を明記するよう求めているけど、来年度予算もまだ組んでいないし、防衛3文書改定もこれからだという段階で、有識者がこんなことを言うのは、おかしいんじゃないか。この報告書は政府の方針なんですか。それとも単なる参考意見なんですか」張り詰めた空気が漂う中、官房長官の松野博一は小さな声でこう言った。「与党で議論をしていただくための資料、材料で ………

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