我が国では、コロナに罹って死んだ人よりも、感染症対策や自粛によって体調を崩し、亡くなった人が遥かに多い
2023年2月号 LIFE [際立つ「老衰」]
コロナ第8波が峠を越えた。昨年12月の死者数は7622人で、月間の死者数で過去最高を記録した。今回の流行でも、日本のメディアや専門家は危機感を煽り続けた。第8波が始まった10月15日の毎日新聞のインタビューで、尾身茂・コロナ感染症対策分科会会長は「日本は人口当たりの死亡者数が比較的少ない。日本人がある程度、慎重に行動してきたことが関係していると思います。(中略)諸外国を見れば、活動を急激にフル回転させると死亡者などが急増することも分かっています」と断じ、12月31日のバズフィードのインタビューで、西浦博・京都大学教授は「社会全体で緩和に伴う自由を手に入れることは、ヨーロッパの規模の感染や死亡を受け入れることにも通じるものです」と主張した。
このような発言を聞くと、私は暗澹たる気持ちになる。根拠・論理とも滅茶苦茶で、専門家の議論とは思えないからだ。例え ………
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