国会で「この人、本当のこと言わないから」と罵倒された山中伸介委員長。規制機関への信頼なくして原発に未来はない。
2023年4月号 LIFE [原発の未来]
「福島第一原発(1F)事故の後、曲がりなりにも再稼働することができたのは、原子力規制委員会への一定の信頼があったからです。規制委員会への信頼がなくなれば原発に未来はありません。今の政権はそのことを認識すべきです」こう語るのは初代原子力規制委員会の田中俊一元委員長である。事故から12年、規制委の発足から11年、老朽化した原発の扱いをめぐって、安全規制への信頼が今、大きく揺らぐ事態となっている。ことの発端は8月24日に開かれた「GX実行会議」の第2回会議で岸田文雄首相が「次世代革新炉の開発・建設」「再稼働7基追加」に加えて「運転期間の延長」を指示したことに始まる。現行の原子炉等規制法(炉規制法)では、原発の運転期間は使用前検査に合格した日から40年と決められ、1回に限り20年を超えない期間の延長が認められている。岸田政権が目指すのは最長60年という上限の撤廃で ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。