指名停止続出 関電の「逃げ得」許さぬ経産省

リーニエンシーで免れた業績への影響が、新たに出るのは必至。関電にも株主代表訴訟のリスク。

2023年5月号 BUSINESS

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公正取引委員会は3月30⽇、⾼圧以上の電⼒販売や官公庁向けの電⼒⼊札でカルテルを結び、不当な取引制限で独占禁⽌法に違反したとして、中部電⼒と中部電力ミライズ、中国電⼒、九州電⼒の4社に計1010億3399万円の課徴⾦納付を命じた。各社に働きかけてカルテルを主導していた関⻄電⼒は、課徴⾦減免制度(リーニエンシー)に基づいて調査開始前に自主申告したため課徴⾦を免れた。自分で仕掛けておきながら、ヤバいと分かれば、いち早く当局にチクって身を守った関電の狡さ、身勝手さに他電力は激怒した。業界団体の電気事業連合会での会合は「針のむしろ」と関電幹部は語る。

腐敗の原点「森詳介元会長」

課徴⾦の額は中部電力が201億8338万円、中部電力ミライズが73億7252万円、中国電⼒が707億1586万円、九州電⼒が27億6223万円。中国電の707億円超は1事件としても、1社当たりとしても過去最大で、滝本夏彦社長と清水希茂会長 ………

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