旧態依然のお上意識。その傲慢さは、航空行政の信頼を地に落とした。罪は重い。
2023年5月号 DEEP
民間企業の人事に圧力を加えた霞が関の元エリート官僚たちが返り討ちに遭った。東証プライム上場企業「空港施設」(東京都)の社長人事に対し、国土交通省事務次官OBが介入した問題。当該のOBだけでなく、背後にはさらに歴代2人の事務次官経験者がいた。根底にあるのは企業ガバナンスを無視した旧態依然の「お上意識」だ。国交省は組織的関与を否定するが、霞が関に根付いた「天下りシステム」の悪弊があぶり出された。その罪は重い。「国交省が本件に関与しているという誤解を招きかねないものであり、大変遺憾である。国家公務員を退職した方々が現役時代の公務に関わる権限を行使可能であるかのような誤解を招かないよう、自覚を持っていただきたいと注意喚起をしました」朝日新聞の見事なスクープだった。3月30日<国交省元次官 人事介入か>が発火点。国交相の斉藤鉄夫は4月4日の閣議後会見で、人 ………
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