いらない経産省の出島「Jパワー(電源開発)」

主力は火力。頼みの綱の原子力で初歩的ミス。経産官僚の旧天下り先に存続理由はない。

2023年7月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

Jパワー(電源開発)が青森県で建設中の大間原子力発電所の安全審査で初歩的なミスが続発し、事実上進行がストップしていることが明らかになった。大間原発は出力が国内最大級の138万kWのうえ、プルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を全量使う世界初の「フルMOX」商業炉。技術的難度が高いにも拘わらず、Jパワーにとって初の原発プロジェクトであり、従来から実現を危ぶむ声が多かった。今回の初歩的ミス発覚で同原発の不要論が再燃するのは避けられない。

データチェック下請け任せ

問題になったのは原子力規制委員会(規制委)の安全審査で大間原発周辺の断層が引き起こす地震動を計算する際にJパワーが「やらかした」データの誤入力。震源と仮定した断層(F―14断層)から地表までの距離を「3km」とすべきところを「3m」と間違えた。5月28日付読売新聞が朝刊1面で取り上げ、以後各紙が報じて広く国民に知れ渡ることに ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。