「港湾のドン」へのこだわりによって、「官民一体の癒着」を問題視する検察がメスを入れるきっかけになるかもしれない。
2023年9月号 DEEP
港湾工事などを担うマリンコンストラクター(マリコン)関係者の間に7月10日、衝撃が走った。この日、港湾や空港の建設・整備などを行う企業の業界団体「日本港湾空港建設協会連合会」(日港連)が臨時理事会を開き、林田博会長(71)の退任を決めたのだ。「日港連は5月10日に総会を開き、林田会長の続投が決まったばかり。当日、林田さんは公明党の山口那津男代表から激励の挨拶を送られ、自民党の稲田朋美元政調会長らを招いた懇親パーティーを仕切るなど意欲満々でした。その2カ月後に退任したのだから驚きました」(大手マリコン幹部)マリコン業界は、五洋建設、東亜建設工業、東洋建設が大手3社で業界の結束が固く、官界との関係の深さで知られる。港湾や空港は国民生活に欠かせない重要なインフラで、発注は国土交通省が多く同省の許認可が少なくない。そんな業界事情を映して旧運輸省出身の林田 ………
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