日医連の闇/「トリプル改定」うごめくカネと票

コロナ禍で医療難民が続出しても、診療報酬は上がり続ける。麻生派への破格の献金に見るあからさまな政界操縦術。

2023年10月号 POLITICS [既得権死守]

  • はてなブックマークに追加

約17万5千人の会員の医師を擁する公益社団法人「日本医師会」(日医)の総本山、日本医師会館(東京・本駒込)。威容を誇る建物を出て正面の通りを東へ5分ほど歩いたところに6階建ての賃貸マンションがある。最上階の一室に入るのが日本医師会の政治団体「日本医師連盟」(日医連)だ。不動産情報を見ると、2DKで築50年とある。日医連が毎年、政界にばらまくカネは5億円前後。そんな大きな資金の分配をここで決めているとは思えない。日医連の事務所が日医会館の外にあるのは、公益事業を行う日医と一線を画すためだが、日医連と日医は表裏一体の組織だ。トップの委員長は代々日医会長が兼任し、事実上の事務局は日医会館の3階にある。

至上命題の「診療報酬のプラス改定」

直近21年の政治資金収支報告書を集計すると、支出のうち政治献金は約4億3千万円、同年10月に行われた衆院選の陣中見舞いが約3300万円、パーティー券購入が約4200万 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。