4~6月期決算は好転したが、債務免除や外部スポンサーが必要との見方も残っている。
2023年11月号 BUSINESS
自動車内装大手の「河西工業」といえば、いま最も経営が不安視される上場企業の1社といえるだろう。10月20日付けで東証プライム市場からスタンダード市場へ降格することも決まった。流通株式時価総額についてプライムの基準に届く見通しが立たないためだ。コロナ禍の半導体不足や主要顧客である日産の生産計画変更のしわ寄せなどで大赤字が続き、昨年暮れには日産出身の社長とカルソニックカンセイ(現マレリ)出身の副社長が揃って辞任を表明する事態になっていたが、深刻さのステージが一段上がったのが今年4月のこと。昨年メインバンクのりそな銀行がアレンジしたシンジケートローン(借入残高251億円)について4月末の返済期限に返済はおろか借り換えもできず、いわゆる「期流れ」となったのだ。さらに6月に開示した定時株主総会の招集通知で、昨年まで融資残高4位だった三井住友銀行(SMBC)があお ………
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