厚労省やる気なし? 忘れ去られる「デジタル給与」

PayPayや楽天ペイら資金移動業者が申請書を提出し、半年以上が経過しても審査が終わらない。世間に忘れられ「証券総合口座」の二の舞となる懸念も。

2023年12月号 BUSINESS

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今年4月1日、労働基準法の施行規則が一部改正されたことにより、PayPayなど資金移動業者のキャッシュレス決済口座に賃金を支払える「デジタル給与」が解禁された。労働基準法では、給与は原則として現金で支払うことが定められているが、例外として1975年には銀行口座、98年には証券総合口座への振り込みも認められた。4月1日からは、キャッシュレス決済口座もその例外に加わった。資金移動業者がデジタル給与を取り扱うに当たっては、厚生労働省に「指定資金移動業者」としての申請を行った後、審査に合格する必要がある。4月初頭には、PayPayや楽天グループ(楽天ペイ)、KDDI(auペイ)のほか、決済ブランド「COIN+(コインプラス)」を手掛けるリクルートMUFGビジネスなどが、厚労省に申請書を提出した。当初、厚労省の審査が完了するのは、多くのメディアで「夏ごろ」と報じられていた。ところが ………

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