「銀行の枠を越えた!」と持て囃されたみんなの銀行の経営が、目も当てられない惨状を呈している
2024年1月号 BUSINESS
国内初のデジタルバンク――。この触れ込みで2021年5月に鳴り物入りで事業を開始した「みんなの銀行」。地銀最大手のふくおかフィナンシャルグループ(FG)が傘下に立ち上げた「地銀初」のネット銀行としても注目を浴び、大手紙やネットメディアなどはこぞって同行のビジネスモデルを「銀行の枠を越えたイノベーション」と持て囃した。ところが、その経営実態は目も当てられない惨状を呈している。もともと開業3年目の今期に単年度黒字となる計画だったが、今年度は3期連続となる赤字が決定的。9月期中間決算の最終損益を見ても、前年同期の▲17億円を大きく上回る▲27億円にまで赤字が膨らんでしまっている。単年度黒字の達成時期は開業5年目の25年度に先送りされていたが、いっこうに黒字化が見えないことから、さらに2年後の27年度に再延期。今期を含めて今後4年間にわたり赤字を垂れ流す「敗戦処理」が ………
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