23年3月期の純利益は87億円。米商業用不動産ローンの追加引当によっては赤字に転落しかねない。
2024年2月号 BUSINESS
米国や英国で商業用不動産の価格崩壊が始まり、デフォルト(債務不履行)に陥るオフィスビルが続出するなか、日本の主要行の一角「あおぞら銀行」の貸出ポートフォリオが市場関係者の間で不安視されている。2023年6月末現在で、あおぞら銀行の貸出残高は4兆133億円。このうち海外向け貸出が1兆4598億円(145円換算、以下同)で全体の36.4%に上る。さらに子細にみていくと、商業用不動産を中心とする海外不動産ノンリコースローンが4025億円と、貸出全体の10%以上を占めている。不動産ノンリコースローンとは、融資する不動産事業から生じるキャッシュフローのみを返済原資とするもので、仮にデフォルトになっても他の資産等から回収できない融資形態のことだ。これだけでもあおぞら銀行が危機的状況にあるように思えるが、事態はより深刻だ。海外不動産ノンリコ4025億円のうち、大暴落が起きているオ ………
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