「羽田発着枠の再配分を控え、国交省の歓心を買おうとする見え透いた姿勢に驚いた」(業界関係者)
2024年3月号 BUSINESS
日本航空(JAL)の社長に4月1日付で鳥取三津子代表取締役専務(59)が昇格する。大手航空会社の社長に客室乗務員(キャビンアテンダント=CA)出身の女性が就くトップ人事の反響は大きく、「女性活躍」を掲げる岸田文雄政権は高く評価した。マスコミ各社も女性社長の誕生を歓迎する論調で一致している。しかし、鳥取氏が率いるJALの先行きは視界不良である。観光需要は新型コロナ禍前の水準に戻りつつあるものの、ビジネス需要はまだ回復途上だ。日本の航空業界は政府との距離が近く、ドル箱路線の羽田空港発着枠の再配分も控えている。そこからはJALがCA出身の女性社長に託したある思惑が透けて見えてくる。「JALは思い切った判断を下した。年明けに暗い話題が多かった航空業界に前向きな材料を提供してくれた」と国土交通省関係者は表情を緩める。岸田政権は昨年6月、「女性活躍・男女共同参画の重点 ………
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