「JR世代の猛者」JR東日本の喜勢陽一新社長

社史に残る「労使関係の正常化」の殊勲を挙げた喜勢だが、思わぬ雷雨に見舞われたこともある。

2024年4月号 BUSINESS

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JRグループの長男格、JR東日本のトップに4月1日付で、現副社長の喜勢陽一(59)が昇任する。1987年の国鉄の分割民営化後に入社した、いわゆる「JR世代」。JR各社では東海に次ぐJR世代の社長となる。「予想通りの順当な人事」「エリート街道を歩いたプリンス」などとマスコミは持ちあげたが、このJR世代は向こう傷を恐れぬ、なかなかの猛者だというから、通り一遍の人物評は当てにならない。「社長には肉体的、精神的なタフさが求められる。彼は非常にフットワークが良く、関係者との調整能力も高い。胆力もある」――。こうベタ褒めしたのは国鉄世代の現トップ、深沢祐二(69)。社長交代を表明した1月17日の記者会見で深沢は「本人に告げたのは1月初め」と打ち明けた。当の喜勢は「JR採用が経営の前面に立つ時代がいよいよ来たと思った」と、感慨深げに振り返った。とはいえ、喜勢の社長就任は、衆目の一 ………

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