成長するインド市場でシェア40%を死守するにはトヨタの力が不可欠になる。ポスト「俊宏」の最右翼は、トヨタ出身の石井直己だ。
2024年5月号 BUSINESS [次期社長の最右翼はトヨタ出身]
スズキの鈴木俊宏社長(65)の評判がいい。「カリスマ」と呼ばれた父、修氏(現相談役、94歳)から2015年に社長のバトンを渡された当時は、「ひ弱な後継者」と揶揄されることもあったが、今や俊宏氏が社内を完全に掌握、下請け部品メーカーなど取引先からの信頼も厚い。
スズキでは完全に代替わりし、名実ともに俊宏氏が「表看板」になったことを象徴したのが今年1月10日。氏がインドのモディ首相と対談したイベントだった。スズキは同時にモディ氏の出身地であるグジャラート州で第2工場を建設するために3500億ルピー(約6370億円)、第1工場に電気自動車(EV)の生産を視野に入れた第4ラインを新設するために320億ルピーを投資すると発表した。23年のスズキのインドでの販売台数は前年比8%増の174万台で世界販売の約57%を占める。同社の生命線を握るインド市場は修氏が体を張って開拓してきたが、 ………
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