ライバルや総務省がNTTの悲願成就を阻む。最大の誤算は国民的議論にならないことだ。
2024年5月号 BUSINESS
衆院本会議で4月5日、NTTの研究開発に関する開示義務を撤廃するNTT法改正案が与党などの賛成多数で可決され、衆院を通過した。今国会の会期中に可決されれば、これまで総務相の事前認可が必要だった役員の選任と解任の事後届け出が認められ、正式社名「日本電信電話」の変更も可能になる。国内通信業界のガリバーであるNTTを縛ってきた規制の一部が取り払われることになり、通信政策のターニングポイントとなることは間違いない。
「普通の会社になりたい」(NTTの島田明社長)。長年の悲願達成へ向けた確実な一歩だが、NTT社内の空気はピリピリと張り詰めているという。全国紙経済部記者が明かす。「改正されるのはKDDIやソフトバンクなど競合他社から見ても異論のない部分でまったく本質の議論ではない。本題はユニバーサルサービスのあり方などだが、そこは競合他社や総務省が激しく反発しており、 ………
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