危ない橋を複数回渡ってきた風力発電の草分け的存在が、再始動のサインを出している。
2024年5月号 BUSINESS
1999年の設立で日本の風力発電所開発の草分け的な存在だった日本風力開発。株式を100%保有してきた米ベイン・キャピタルは日本国内の風力発電市場が再編期に入ったとみて、2023年初めから会社売却のタイミングを見極めていた。
そのさなかに想定外の事態が発生する。23年8月3日、自民党の衆院議員だった秋本真利に対して、当時の社長で創業者の塚脇正幸による贈賄事件が浮上した。当初、塚脇は贈賄を否定し、強気の構えだった。同日夜に日本風力開発が発表したコメントは、「当社が、国会議員ほか公務員に対し贈賄をした事実は一切なく、この点を立証できる客観的な証拠が数点存在しています」と潔白を主張していた。だが、数日後にその態度を一変させた。塚脇は東京地検特捜部の任意聴取に対し、贈賄容疑を認める供述を始めた。その後9月1日に社長を辞任。在宅のまま27日に起訴された。突然の不祥事 ………
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