こんなヤバい商品を引き受け、個人投資家に売り付ける勇気が、証券会社にあるのだろうか。
2024年5月号 BUSINESS
2月27日、楽天は、第1回社債型種類株式に係る発行登録を行うことを決議したと発表した。資本性調達による有利子負債の削減、償還スケジュールの能動的なコントロールを行うことなど財務基盤の強化を図る目論見。さらに社債型種類株は、既存株主の利益を希薄化せず、自己資本の拡充にも繋がるほか、財務指標への影響は限定的な調達手法だという。楽天の発表を読む限り、「救世主」のような資金調達に見える。そんなキラキラ商品なら、なぜ、今まで登場しなかったのか。耳慣れない社債型種類株について平たく解説しよう。
楽天の窮状は社債の償還資金の手当てに尽きる。表をご覧いただくと、2024年と25年の償還が巨額であることがわかる。前号<楽天の「社債地獄」>で詳報した通り24年度分は12%以上という高利回りのドル債に縋り付き、3年間に1千億円もの金利を払うと約束して、何とか調達した。より ………
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