連結純資産が2年間で4割近く減る経営危機。JAにもたれかかる緩慢なる共倒れの道ではないか。
2024年7月号 BUSINESS
農林中央金庫(農中)が外債投資で巨額の損失を被り、出資者である農業協同組合(JA)などに資本増強を仰ぐ。バブル崩壊後の住宅金融専門会社向けの融資焦げ付き、リーマン・ショック後の証券化商品の巨額損失。二度あることは三度ある。日本の農業をめぐる資金のめぐりは機能不全を起こしていないか。5月17日、農中を「ダイヤモンド」ショックが襲った。「農林中金が7800億円の最終赤字見通しで、農協などに増資に向けた協力を要請! 5年間は無配の見通し」。農中は出資者である農協などから預金を集め、外債などで運用している。そこに大幅な損失が生じたことを内部資料に基づいて報じていた『ダイヤモンド・オンライン』の記事は掛け値なしのスクープである。
24年3月期の決算発表は5月22日に迫っていた。農中が恐れたのは25年3月期に予想される5000億円超の赤字もさることながら、JAなどに不安と ………
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