清和会解散で勢いづく「郵政民営化」阻止

「全特」の選挙支援を受ける郵政族議員が完全民営化を覆す素案をまとめたが、金融族は猛反発。

2024年7月号 POLITICS

  • はてなブックマークに追加

郵政民営化が大きな岐路を迎えている。日本郵政グループの民営化の道筋を示した郵政民営化法をめぐり、自民党内で抜本的な見直し論が高まっているからだ。この背景には、小泉純一郎元首相が率いた党内最大派閥の清和政策研究会(清和会)が、政治資金パーティーの裏金問題で解散に追い込まれ、党内力学に大きな変化が生じたことが挙げられる。全国郵便局長会(全特)の選挙支援を受ける郵政族議員が中心となり、郵政民営化改正法案の素案をまとめた。それによると、経営が悪化している日本郵便を持ち株会社の日本郵政と合併させるほか、郵政民営化の根幹であるゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の完全民営化を阻止するため、両社の株式を日本郵政が今後も一定割合で保有を続けることも盛り込まれた。ただ、郵政民営化改正法案は素案が策定されただけで、自民党内の実質的な調整はこれからだ。とくにゆうちょ ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。