開示制度の不備を突かれた金融庁は怒り心頭。札付きの千葉銀行が無傷でいられる筈がない。
2024年10月号 BUSINESS
仕組み債の販売を巡って昨年6月に金融庁から行政処分を受けたばかりの千葉銀行で、再び不埒な行いが問題になっている。今度の悪事は、開示制度の不備を突いて政策保有株式を純投資目的の株式に振り替える「保有株ウォッシュ」。金融庁は怒り心頭で、制度改正に乗り出す事態へと発展している。政策保有株式とは、取引などで便宜を図ってもらうために企業が保有する「お得意様企業」の株式のこと。日本特有の慣行として、長年にわたり取引先の株式を持ち合う構図が続いてきた。だが、便宜目的で株式を保有する株主は、発行会社にとって都合が悪い株主提案を否決し、「イエスマン」のごとく発行会社の提案に賛成する。この株式を持ち合う構図が日本企業のガバナンス不全を招き、企業価値の向上をも阻害する要因として指摘されてきた。ところが、2015年にコーポレートガバナンス・コードが制定され、政策保 ………
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