2025年5月号 LIFE [ウクライナ・ダイアリー]
最近よく耳にする言葉がある。「погрiбальна яма(墓穴)」だ。ウクライナにとって悪いニュースが続くなか、「墓穴を掘るな、救いがないわけではない、前向きに考えよう」といった文脈で使われている。「(自由を守るために戦うという)ロマンチックな時期は終わった」。最近久しぶりに会った40代のレコード屋の店主、アンドリーのそんな言葉を聞いてハッとした。「これまで世界はウクライナの味方だと思っていたが、それも終わりつつある」ウクライナを支えてきたアメリカの大統領ドナルド・トランプは「停戦交渉」を急ぎ、侵略者であるロシアではなく、立場の弱いウクライナに一方的に圧力を加えている。2月末のホワイトハウスでの会談では、停戦後の安全の保障を求めるウクライナ大統領ウォロディミル・ゼレンスキーと激しい口論に及んだ。アメリカはその直後に武器支援とインテリジェンス情報の共有 ………
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