辞めない絶対王/日枝久を追い落とした「金光修と山田真貴子」

「日枝さんに聞いたら『うん』と言わないでしょう。だから『会社の危機ですよ』と押し切った」(元取締役)

2025年5月号 BUSINESS

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フジテレビの日枝久取締役相談役(87)は2月に入っても、自ら身を退こうという考えは毛頭持っていなかった。「自身の権力基盤は盤石だと思っていた」。そう元側近は打ち明ける。フジの役員構成を見れば、それはわかる。会長や社長はおろか、役員、局長、グループ会社の主要ポスト、さらには社外取締役や非常勤の社外監査役も、すべて人選は日枝がしていたのだから。それに弓を弾こうという者はいなかった。中居正広によるフジの女性アナウンサーへの性暴力の報告を受けたにもかかわらず、港浩一社長と大多亮専務は2023年8月、中居の番組を継続し、事態を隠蔽しようと図った。本来は中居を刑事告訴するのが当然だが、二人は事を荒立てるよりもうやむやにすることを選んだ。彼女の心身が不安定と聞くと、何よりも自殺者を出した「テラスハウス」事件の再現を恐れた。港と大多の二人は自らの責任問題になる ………

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