拘束事件ばかり報道されるが、現地法人社長に中国人女性を抜擢。当局の歓心を買う。
2025年10月号 BUSINESS
スパイ罪で実刑を受けた男性社員が日本に帰国する頃には、アステラス製薬の中国法人は様変わりしているだろう。7月16日、中国北京市の裁判所が、アステラスの社員である西山寛氏にスパイ罪で懲役3年6月の実刑判決を下した。西山氏は控訴せず判決が確定。具体的なスパイ行為は明らかにされず手続きも不透明だが、判決が出たことで2年余りに及ぶ事件は区切りを迎えた。一方、舞台となったアステラスの中国法人では、西山氏が拘束されている間にトップが日本人の濱口洋氏から交代。中国人の美人女性が社長に抜擢され、大躍進を遂げている。西山氏が中国当局に拘束されたのは2023年3月。当時50歳代後半で、通算20年に及ぶ駐在を終えて帰国する直前に中国国家安全局に拘束された。西山氏は中国法人の総経理特別顧問やシニアアドバイザーとして勤務し、中国に進出する日系企業団体「中国日本商会」の副会長・ ………
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